
【企業DATA】
設立:1972年5月24日
資本金:3,000万円
本社:京都府京都市左京区一乗寺西水干町17番地
URL:http://www.wakenhd.co.jp
企業の社会的役割を果たすべく次世代に向けたIT投資を営々と続けている企業がある。
日本のバイオ産業の中で、研究機関や企業の研究部門を顧客とする和研薬株式会社は、システムの完全な二重化による強靭な災害対策など、BCPについても当然のこととして従来から積極的に取り組んできた。
同社ITの進化は、同社が担う社会的役割の進化でもある。

粟津 久雄氏
情報システムグループ 課長
バイオ関連商品の専門商社である和研薬は、全国展開のメーカー部門と、関西エリアを中心としたディーラー部門を持つ。メーカー部門では、全国の販売店を通じて、培養分野を中心とした各種研究機器および消耗品の輸入・販売を行っている。ディーラー部門では、さまざまな研究分野の各種試薬および理化学機器をエンドユーザーに販売している。扱う商材は試薬系が殆どで、研究機関や大学、企業などを対象にした、アカデミックな事業も同社の大きな柱の1つである。
同社がバイオ事業の専門企業としてスタートして早40年、この間のバイオ関連技術の進化は目覚しいものがあり、再生医療をはじめとするさまざまな分野で重要な役割を果たしてきた。
バイオ産業の成長と共に同社ビジネスも成長を続け、拠点は全国へと広がり、日本のバイオ産業に果たす役割も拡大の一途を辿っている。企業が成長するにつれて同社が強く意識するようになったのが、「いかなる災害が生じても事業を継続できる体制の確立」である。
東日本大震災を経て、BCP(事業継続計画)という言葉が一般的になり、その重要性が広く認識されるようになったが、その重要性は今も昔も変わらない。
和研薬の情報システムグループ・粟津久雄課長によると、同社がオフコンによる情報システムを導入した1986年当時から、「データを一極集中管理することの危険性は感じていた」という。しかし当時のオフコンシステムでは、「能力的にもコスト的にもシステムの二重化などおよそ現実的ではない」という状況で、日々発生するデータを安全な場所に保管することが、ほぼ唯一の安全対策だった。具体的には、「終業時にデータを毎日東京の拠点へ配送して保管することでデータの安全性を確保」していたのだそうだ。