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昨年、新たにJBグループ入りしたソルネットは、八幡製鉄の子会社として誕生し、長年北九州地区を中心にシステム開発ビジネスを続けてきた。今後はJBグループの一社として、九州地区でのビジネス連携と共に、社内のパワーを生かした新ビジネス創出を計画している。同社が目指す新ビジネスとはどのようなものなのか。
2007年11月、新たにJBグループに加わったのが、本社を北九州市八幡東区に置く株式会社ソルネットである。
北九州市八幡という地名を見て気がついた方がいるかもしれないが、元々は八幡製鉄所(現・新日本製鐵)のデータエントリー事業を行なう子会社として1967年に誕生。その後、ソフトウェア開発事業、IBM製品の販売事業などを手がけ、近年ではインターネットビジネスや独自ソフトウェアの開発なども手がけている。
2007年に入り、九州地区での事業拡大を目的にJBCCホールディングスが新日本製鐵と同社のシステム子会社・新日鉄ソリューションズから株式を取得することになった。
その際、新社長に就任したのは、NSISS株式会社の副社長である熊田英敏。ソルネットとは浅からぬ縁を持っている。
「実は大学を卒業後、最初に入社したのが八幡製鉄所だったんです。通算13年間、八幡の地で仕事をしましたが、そのうちおおよそ半分はシステム部門に所属していました。当時のソルネットのスタッフと一緒に仕事をする機会も多かったです。ところが、その後東京で仕事をすることが多くなり、もう八幡の地で仕事をすることはないだろうと思っていました。ところが、こうしてまた八幡に来ることになったのですから、本当に人生はわからない(笑)」
久々にソルネットのスタッフと一緒に仕事をすることになり痛感したのは、「ソルネットという企業はITの会社ではあるが、鉄の会社のDNAを持った会社であるということ」だという。鉄の会社のDNAとは、「八幡で新日鉄ブランドを背負って仕事をするのですから、いい加減な態度で仕事をすることはできません。一つのお客さまとじっくり付き合っていくことで醸成されてきた真面目で、実直にシステム構築を行う力を身につけたSEを多数抱えた会社だということです」と熊田は分析する。
この実直なシステム開発力は、JBグループが高く評価した要素である。九州地区でのシステム開発を進める際には、ソルネットのSEとJBグループ企業との連携がスタートしている。本誌で紹介している田主丸中央病院のシステム開発に伴う導入支援もその一例である。熊田はこうした実直なSEの技術力と共に、新しいビジネスを作り上げていくパワーを持つことで、「ソルネットのビジネスボリュームはもっと増していく」と考えている。
具体的には、まず独自開発のパッケージソリューション商工会議所運営管理システム「チェンバーズパック」のさらなる拡販だ。
「商工会議所向けのシステムですから、大変ニッチなマーケットを狙った商品です。18市ある政令指定都市のうち10市が当社のシステムを利用しています。シェアは高いのですが、このシェアをさらにあげることができないか、JBグループのコンタクトセンターを活用してマーケットサーベイをしながら検討したいと思います。また、システムの一部を切り出して他の業種で使うことができないか、そういった検討も進めていきたいと思っています」
次に、JBCCが持っているERPパッケージ「EnterpriseVision」の販売。
「九州地区にはちょうどEnterprise Visionを利用するのに向いた企業規模のお客さまがたくさんいるのです。こうしたお客さま向けにEnterprise Visionの販売を進めていきたいと思います。当社のスタッフのほとんどがSE経験者ですから、システムのことを理解した上でセールスを進めていくことができるのではないかと思っています」
三点目にインフラ構築、特にネットワーク構築などを請け負っていける技術者を内部に育てていくという目標を掲げている。
「九州地区でビジネスを進めるにあたって、色々とリサーチしていく中で、九州地区ではインフラ構築を行なう力を持つ会社が案外少ないという声があります。今後、システム開発にはネットワークインフラをきちんと整備することが不可欠となります。ネットワーク技術者を揃えていくことで、企業としてこれまでにはなかったパワーがつくと共に、ビジネスも増えていくことになるでしょう」
四点目として、「これはまだ具体的なビジネスというよりも、夢の段階ではあるが・・・」と言いながら熊田が話したのは、「JBグループが中国や韓国などアジア向けビジネスをする際の拠点となっていくこと」だ。
「ご存知の通り、九州は中国や韓国に立地からして近い。今後、さらに拡大する対アジア向けビジネスを進める際の拠点となることができないだろうか?そんな夢も抱いています」
新たにJBグループに加わり、新体制となったソルネットだが、「社内のスタッフとこうした夢を共有し、新しいソルネットを創っていきたいと話し合っています。もちろん、実現には2年、3年と時間はかかるでしょう。しかし、目指すべきビジョンがありますから、そこに向けて社員一丸となって進んでいけるのではないかと思っています」と熊田は明るい笑顔で話す。
新しいビジョン実現に向けスタートした新生ソルネットの今後に期待したい。