ホーム > グループ情報誌「Link」 > トレンドレビュー > 組織力

「アントレプレナーシップ」とは、直訳で「起業家精神」。ですが、実際に起業するか否かは問題ではありません。目的達成のためにリスクを顧みず、新たな価値観を創造する精神を指します。例えば、組織内で「アントレプレナーシップ」を発揮する人は、新規事業の立ち上げから、既存事業や組織の改革に挑戦しようと行動します。その人に、リーダーシップやビジョン構築能力などの「人間力」が備わっていれば、より多くの賛同が得られ、プロジェクトに大きく発展していくことでしょう。つまり、「アントレプレナーシップ」を構成する主な要素は、「行動力」と「人間力」と言えます。
広い市場で戦うのではなく、自社のアドバンテージをもとに顧客層を絞り、効率よく事業展開しようという考えが「フォーカス戦略」です。「フォーカス戦略」では、特定の顧客、特定の地域、特定の価格帯、特定の流通チャネルと、市場を細かくセグメントして絞り込んでいきます。「フォーカス戦略」を展開するメリットは、主に2つ。1つめは、社内に分散する経営資源を1点に集めることで、無駄なコストが削減できる点。2つめは、組織力を集中させて、業務の効率化や生産性の向上が実現できる点です。確実に利益が見込める事業で高い組織力が発揮できれば、さらなる企業の成長が期待できます。
プリンシパル(依頼人)とエージェント(代理人)の契約関係を分析するのが「エージェンシー理論」です。例えば、「株主」と「経営者」の関係を見ると、株主は経営者が企業の利益を最大化することに期待しています。しかし、中には自社の都合を優先させ、株主に虚偽の報告をする「モラルハザード」が発生するケースも見受けられます。このような事態を防ぐためには、企業内部で適切に情報を共有し、随時、株主に公開していく組織力が必要です。逆に言うと、組織力がない企業は「モラルハザード」が発生する可能性が高く、結果的に「株主」と「経営者」双方の不利益につながってしまうのです。
「個々の能力、スキルのみではこのご時世乗り切れない」や「変化のスピードが速く、迅速に対応するためには組織力が必要」という意見が多数寄せられました。ここ数年、「個」を重んじることがアドバンテージになるという考えが一般的になりましたが、その一方、社員同士でスクラムを組み、市場をゲイン(前進)しようと試みる企業も増えているようです。
「組織力」という、自社の商品・サービスを創造する以前のデリケートな問題において、同業者での意見交換はなかなか難しいもの。「組織」をマネージメントする経営層にとって、「組織力の向上」は経営手腕の見せ所となります。はじめからコンサルタントに頼るのではなく、Webサービスを使った情報収集も多く、「何をどうすれば、組織力が向上するのか?」と、さまざまに思案を続ける経営層の動向が浮き彫りになりました。
「組織力の向上」において、経営層が最も重要視しているのは「目標・目的意識の共有」。数字や図表には表わすことが難しいため、それをコントロールするのは至難の業です。メンタル・実務面でのフォローやメンテナンスやモチベーションの創出と維持、そして経営層の明確なビジョンと、抜け目なく継続的な施策を行わなければ全社における共有はあり得ません。高いコストとリスクを見据えた根気強いマネージメントの向こう側に「組織力の向上」が待っていると言えます。
※データは、編集部によるインターネット調査をもとに作成しています(調査機関:株式会社マクロミル)